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September 18, 2006

県美ぞ〜さんvsプライスぞ〜さん【第二部で最終!?】

さてさて。静岡県立美術館では「世界遺産 ナスカ展」開催中。9/16には隣接する芝生広場にでっかく「地上絵のハチドリ」を再現するイベントも開催され、9/30には、そやつを気球から眺めるイベントも開催されるのでございます。新聞雑誌の宣伝も賑やかで、本日(9/17)なぞは駐車場ぱんぱん。。。。なのに前回の感想もまとめて無いのはですね、いかにワタシ個人の心覚えblogとはいえ如何なモノか...大体最近モノ忘れが激しいんだし、ちゃっちゃか書かねば...。っちゅーことで、遅まきながら前回の続き、東京国立博物館と見比べての雑感をまとめましょうかね。

で。

展覧会タイトル読めば一目瞭然ですが、静岡県立美術館「コレクション20年の情熱 II 時代を超える個性 -若冲、クレーから戦後アメリカ美術まで-」とですね、東京国立博物館「プライスコレクション 若冲と江戸絵画」を比べても、本来意味なんか持たないんです、実は。
そりゃまぁ若冲の「升目書き」はどっちにも出てましたが、展示構成が全く違いますです。ジャガイモが入ってるからって、肉も使うからって、鍋で煮るからって「カレー」と「肉ジャガ」を同じ基準で論じるのは莫迦臭いでございましょう?。「比較しても意味がない」って書きましたのは、そーゆーコトである、と...左様お心得下さい。

にもかかわらず、なんか脳内で並べて比較したくなりましたのはですね、「ぞーさん」の他にも両展覧会には共通項があったからでございます。それは「通常の展示とは違った方法を使っていた」というコトでございました。

具体的に申しますと、両展覧会ともに、全体では無いにせよ「日本画の照明光量,光軸に変化を付けていた」のですな。
普通展覧会での展示といいますと、作品全体にムラなく均等に光をあてて、細部までよーく見えるようにするのです。そりゃそうです。絵画の勉強してる皆様には、隅っこの細かい筆使いまでお見せしないといけませんし、ワタシのよーな単なる「みぃはぁ」は、一部陰ってて全部見えないと「損した」ような気分になりますからねぇ...大体ワタシぁ近視で乱視で老眼も出だし、保存の為とはいえ照明絞ってあると見難いのなんのって(^^;。博物館は「社会教育」の為のモノで、「雰囲気良くライトアップして癒しの空間を演出」するもんぢゃ無いです。はっきり隈無く見せてナンボですわいな。

とはいえ「フラットにど〜ん」な照明を想定して書かれてはいないんですよ、コトに江戸ぐらいまでの日本画は。ちょいと考えてみましょう...軸は床の間に掛けるモノ、屏風だったら部屋の奥まった所に置いたり...縁側と部屋の境に襖たてる莫迦はいませんから、襖絵ってな奥まった場所にあるモンでございましょ?。んで、そーゆー場所に置かれた絵にあたる光は、時間により天候により変化するでございましょ?。そんでもって当時一流の名人上手と謳われる絵描きさんが、その辺を考えてないワケないでございましょ?。現に江戸絵画...なかでも江戸琳派の画家さんは、そのあたり確信犯でして、わざわざ銀箔やら鉛箔使うです。そんなんすぐ黒く灼けっちまいますが、光線によっては底光りしたり紫に見えたり真っ黒になったりと画面が千万変化いたしますのですよね。いいモンなんすよ、大きい日本間で障子越しの光で箱から出してとっかえひっかえ一級品の日本画見るのって(^^ゞ...ゑ?...何時何処でそんな「いいこと」したのかって???...教えてあげなぁい(^^;。

ならば、だ。本義からはちょいと外れても、展示室でもそれ見れたら面白いでしょ(^_^)b。ですから県立美術館では「コ」の字型の部屋の三面に大きな六曲一双屏風を並べ、その部屋全体が明るくなったり暗くなったりしつつ、個々の作品にあたる光が強くなったり弱くなったりしてました。そういう照明ですと、金地が有る一瞬凄みのある光かたをして見せたり、上等の岩絵の具の粒々が、思いがけないタイミングで底深く光を跳ね返してくるのですね。そいつをこー部屋中央の椅子に座り込み、ぼやらんと見てるのは大変に良うございました(^^)。

同様に東博でも、部屋全体の調光及び作品にあてる光の強弱をやっていたことは勿論、屏風などでは照明が「左右方向」動いてました。全体薄ぼんやりしたぐらいの所で、光が右から左に走るです。屏風は折り曲げて立てますから、光が横に走りますと表情変わる変わる。しかも、そりゃ足元に低い柵はありましたが、日本画としては異例なコトにガラス無し!!!。かててくわえて照明変化コーナー!?にずらずらずらっと置いてありましたは、プライスコレクションのもう一つの柱、前述凝り性確信犯軍団!?たる、酒井抱一はじめ江戸琳派の作品でしたからして、そりゃあもう眼福でございましたよ(^^)。

まぁ...東博に並んでたのは江戸時代のモノだけですが、若冲等の「奇想」な皆さんの作品に江戸琳派に穏健派??。その中でも効果の生きやすいモノを集めて照明可変部屋。県美では、コレクション中の現代美術と近世日本画を異文化衝突!?させるコトがメイン。ほんで、一部照明効果が生きる大きな屏風の部屋のみ照明可変でした。
はい、繰り返しますが全体の構成が違います。加えるなら、煮込む「鍋」たる館の構造も運営も違います。材料が一部共通してたってですね、どっちがどーとは一概には言えませんよね。
東博に並んでたのはプライスさん個人のコレクション。んでもってプライスさんの意向を反映してのガラス無し照明可変展示。県美の照明可変部屋はガラスがありましたけど、こりゃやっぱ県の財産ですし剥き出しってワケにはいきませんよ。おまけにケースは壁固定の大きい奴だから外せないんです。

今までの展示ではやらなかった反則スレスレの見せ方を、照明の工夫だったり現代作品と近世作品の衝突だったりでやったのけた学芸スタッフの皆さんの心意気にひたすら感謝であります。だってね、面白かったんですもん(^^)。全体をこんなにされたり、年中こーじゃかないませんが、たまにはいいなぁ...って、ね(^_^)b

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