« 御礼。 | Main | これでいいのだと思う。 »

November 30, 2008

最近のお気に入り vol.4

R0010506

左がデュラレックス・ピカルディ(ざっくり測って直径75mm,高さ78mm)。右は本来の用途もメーカーもよく解らないけど"1oz"などと目盛りが入ってますので、何かの計量カップ(ざっくり測って直径50mm,高さ60mm)なのでございましょう。

どちらもそこいらへんで適当に買いました。安くて丈夫で容量が適当で、直径と高さと底面積の比率かよいのか底までグリグリ洗えるしで気に入っております。

たかが安コップでございますが、大きすぎたり底まで洗えなかったりで中々丁度良いのはないのですよね。しかも使い難い不細工な奴に限って妙に丈夫で割れもしないんで何時までも目障りだし(__;)。

素材のことはさておき、この使いやすさは設計上何か根拠のあるモノなのかと思いつつ、詳しい人のblogを読みに行き関連エントリを発見して読んで見ますと...なるほどねぇ...

ゑ?、此奴等以外のコップはどうなったかですか?。積極的に処分もしませんでしたが、長い年月の間に猫共の闘争に巻き込まれて散華しましたのさ(^◇^;)。

|

« 御礼。 | Main | これでいいのだと思う。 »

楽しき玩具!?」カテゴリの記事

Comments

拙稿を参照頂いたようなので御挨拶方々,ちと補足致しますね.

さてこのピカルディの断面を観察しますと,胴体中央部が膨らみ,そして口元は反り返った曲面となっておりますね.
これはピカルディに水を入れて傾けてみますとわかりますが,傾斜するに従って流体に加速度がつく.と書くと難し気ですが,これはいわゆる“むくり”+“てり”の形状でありまして,建築での実作例で申せば室生寺金堂の檜皮葺屋根や,東大寺大仏殿の唐破風などで使われております.

では何故,こうするかと申しますと,屋根もコップもそうですが,水のような流体に「一旦“タメ”を入れ,然る後に加速させ一気に流す」のに都合の良い形状だからなのでございます.

つまり,これが屋根であれば「屋根面に滞留したがる水の表面張力を破って速やかに雨落しをする」,またコップであれば「ユーザが飲もうとしたときに,適切な速度で口中に流れ込ませる」ための形状最適化設計であるというわけ.

ちなみに,この“むくり”+“てり”形状は,東アジアでは中世から茶碗などに頻用されるデザインですが,西欧世界で意識的に採用され出したのは極近年(1958)のことであると申し添えておきます.
参考: http://business.nikkeibp.co.jp/article/tech/20080502/155065/

Posted by: 「い」 | November 30, 2008 at 18:17

1sugiさんのセンスは以前から好ましく思っていたのですが、「い」さんの解説はホントありがたく思っています。
よい勉強になりました。ありがとうございます。

Posted by: かず | November 30, 2008 at 19:37

右のショットグラスも良いですね。ウォッカやテキーラ入れると良さそう。この場合は「流し込む」のでは無くて「口の中に放り込む」わけですから、内容物に加速度を付けて、かつ口の手前で止める必要がありますねえ。適度な厚みも重さを稼ぐには良いのかも。

うちは平凡にこれ使ってます。
http://www.iittala.com/web/Iittalaweb.nsf/en/products_drinking_pitchers_aino_aalto

30年近く使ってきたボルミオーリは、洗いすぎてドリフトガラスみたくなっちゃいました(笑)。

Posted by: akira isida | December 01, 2008 at 20:37

社食のコップがこれでした。

なんとなくそんな感じ・・・と思って本日確認済みでっす(笑)

Posted by: komi | December 01, 2008 at 21:08

社食に採用ってのは結構なw

ついでに書きますと,こういう「むくり+てり」形状は,自然に傾けて飲む動作だけでも流体に加わる加速度が大きぅございますから,「冷たいもの」のような喉越しを楽しむタイプの飲物に向きまする.例えば仮にこれが熱い飲物だと,一気に流れて来てアチチとなってしまうのですな.

ですので,熱め|辛目|苦目の飲物には流体に加速度がつきにくい寸胴型,あるいは真中が太った容器が向く.このあたりが,煎茶茶碗と抹茶茶碗のデザインの違い,あるいはぐい飲みと馬上盃の違い.DURALEXで言えばピカルディとジゴンの違い.となってくるようなわけであります.ちなみにワタシは缶ビールなども缶から直に飲むことは致しませんが,その理由はスノビズムでも潔癖症でもなく,那辺にあるわけで.

こういう形状の吟味は,西欧系デザインは大きく遅れをとっておりますゆえ,よく考えられたものを捜しますと,DURALEXのような安物量産品か,あるいは一気に飛んでBaccaratみたいなものになってしまうところが悩ましいところですな(笑)

Posted by: 「い」 | December 02, 2008 at 21:48

>各位

まとResにて失礼致しますm(__)m。

モノゴトには明快な原理原則というモノがあるなぁと思うことの多い昨今で御座います。

まずは理に合っているコト。技術的に正しいこと。それをふまえて超えねばならないのですから、何であれモノを創り出すってな大変なおしごとです。

きちんとした「やす(い)もの」を安定して拵える技術の厚みと凄みを覗き見ると、軽々しく「個性」だの「技」だのという言葉は使えなくなります

開いていたいな、畏れを知らねばいけないな、と。

カン違いすると誰も遊んでくれなくなりますからねぇ(^^ゞ。

Posted by: 1sugi | December 08, 2008 at 20:58

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/36329/43275016

Listed below are links to weblogs that reference 最近のお気に入り vol.4:

» コップ [l'agenda]
先日,秋岡 芳夫の食器の買い方選び方を話題に登せましたので,ちょっとその繋がりで,久々に食器のデザインレヴューをやってみることに致します.と申しても大した事は無い,なぁに単なるコップでありますよ,デュラレックスのコップ. 【左:ピカルディ 右:プリズム】 ..... [Read More]

Tracked on November 30, 2008 at 17:35

« 御礼。 | Main | これでいいのだと思う。 »